校歌と校歌の誕生について
麻溝小学校校歌
昭和43年3月2日制定
作詞 今泉 忠義
作曲 鏑木 創
１、
大山に 朝日輝き
明け渡る 我が町々の
明日の栄えを 担う我々
励もう 今日も 希望に燃えて
２、
麻溝の 穏やかな昼
教室は ひたむきなおも
校庭からは わきあがる声
伸ばせ こころも 体も強く
３、
相模川 夕日に染まり
我が家へと 急ぐ道々
この一日の 学んだ後を
省みようよ 明日の日のため
校歌再生
校歌誕生物語
麻溝小学校の校歌は、曲も詞もゆったりとして伸びやかで、大変歌いやすく、入学間もない１年生にも抵抗なく覚えられ、すぐに親しまれる名校歌として名高いものです。この校歌は、ＰＴＡや地域の人々の温かい計らいで誕生しました。
今は亡き田中四郎先生が、昭和３８年に学校長として赴任された時は、校歌がなく寂しく感じられたようです。田中先生は、子ども達が日々元気に学び、大きく成長していくために、自分達の学校に誇りと愛着を持たせることが大切だとして、誰もが親しみ喜んで歌える校歌を作るために取り組まれました。そして昭和４２年に長谷川泰雄先生、前田都久先生、当時のＰＴＡ会長の座間喜代次氏、同副会長の白井孝司氏、川上勝治氏らによって校歌制定委員会が発足しました。
委員会では、様々に検討を重ねた結果、子ども達に勇気を与え、成長の指針となるような校歌にしたいという強い願いから、国文学の大家として高名な今泉忠義先生に作詞を依頼することになりました。具体的には、今泉先生が当時國學院大学の教授をされており、本校卒業生の田辺昌一氏が大学時代に今泉先生の教え子であったという関係から田辺氏を通じて依頼することになりました。今泉先生は、田辺氏との師弟関係も考慮して校歌の作詞を快諾され、田辺氏宅に滞在される中で、学校や地域の様子を見聞され、素晴らしい詞を書いてくださいました。
一方、校歌の曲については、今泉先生のご推薦もいただいて、作曲家の鏑木 創先生にお願いすることになりました。鏑木先生は、新進気鋭の作曲家で、映画・テレビ・レコード等で華々しい活躍をされている最中であり、多忙のため作曲日程がつかず大変難しい状況にもなりました。しかし、今泉先生のお口添えもあって、最終的にはＰＴＡの座間会長をはじめ制定委員の熱心な要請を受け止めて、校歌作曲を快く承諾していただきました。こうして、子ども達の心に豊かに響く素晴らしい作詞と作曲が見事にとけあって、麻溝小学校の校歌が誕生しました。
校歌の制定にご尽力いただいた関係者の皆様に敬意を表しつつ、この校歌が元気に歌い継がれ、麻溝小学校に学ぶ子ども達が健やかに伸びやかに育つことを祈念して、校歌制定のまとめといたします。
創立１００周年記念誌「あさみぞ」より
更新日：2023年07月11日 19:16:32